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川南古墳群

記事ID:0004356 更新日:2021年5月19日更新 印刷ページ表示

川南古墳群

古墳群

川南古墳群とは

川南古墳群は、標高60m程度の国光原台地の南側に位置する古墳群です。

昭和36年2月25日に国指定史跡に指定されました。

八幡地区に所在する55号墳(通称・狐塚(きつねづか))以外は、すべて西ノ別府地区に存在しています。

 

川南古墳群と同じく、小丸川左岸の台地上に立地する持田古墳群(高鍋町)とは、約3.5kmしか離れておらず、その関わりは深いものと思われます。

川南古墳群の特徴は、

・前方後円墳の割合が高いこと(現存する49基の古墳のうち、24基が前方後円墳)

・一部の古墳を除いて、ほとんどの古墳が主軸が東西方向であること です。

古墳群分布図

川南古墳群分布図(宮崎県『宮崎県史叢書 宮崎県前方後円墳集成』1997年 より)

 

川南古墳群は、詳しい調査も行われないまま、昭和4年(1929年)頃に大規模な盗掘の被害を受けています。

これにより、古墳の主体部は壊滅的な打撃を受け、大量に埋葬されていたと思われる副葬品も散逸してしまいました。

 

これまでの調査について

川南古墳群では、これまで昭和57年、60年、平成10年にそれぞれ諸開発に伴う発掘調査を行っています。

また、平成元年、3年、30年、令和元年には確認調査を行っています。

川南古墳群におけるこれまでの調査(本発掘調査・確認調査・試掘調査)
調査年度 調査対象 遺構 備考

昭和57年

21号墳 周溝を確認

6世紀半ば~後半の間に作られたことが判明

葺石、須恵器片を検出

57号墳(滅失円墳) 周溝を確認

6世紀前半に作られたことが判明

須恵器、土師器を検出

昭和60年 46号墳 - -
48号墳 - -
56号墳 周溝を確認 -
平成元年 2号墳 周溝を確認 -
平成3年 45号墳 - -
平成10年 27号墳 周溝を確認 土器の小片を検出
平成28年 11・13・14・15・16・18号墳 - -
平成30年 7号墳 - -
10号墳 - -
25号墳 - -
令和元年 23号墳 - 葺石と思われる礫を検出

 

主な古墳の概要

11号墳

古墳の画像

墳長は107m、後円部径が58mで、段築は2段確認できます。

古墳時代の非常に早い段階に造られたとされる、福岡県の石塚山古墳と、墳形が同縮尺でほぼ一致することから、

出現期の古墳としての可能性が高いものとみられます。

立地は視界が360度良好ですが、台地の縁辺から約200mほど入り込んでおり、沖積低地への眺望はあまりよくありません。

 

10号墳

墳長は72m、後円部径が37mで、段築は確認できません。

前方部は低平ですが、いわゆる撥(ばち)形に開く、前期古墳に特徴的な形で、古墳群発生当初の名残を留めているものと考えられます。

10号墳、11号墳ともに、かなり大きな前期古墳ですが、台地の縁辺にあえて立地していないことを鑑みると、

見せるためのモニュメント的な性格よりも、聖域あるいは墓域としての観念があったと考えられます。

10号墳確認調査時の様子

 

18号墳

古墳の画像

墳長は86m、後円部径46mで、段築は2段確認できます。

いわゆる「柄鏡式」の形態で、後円部に対して前方部の比高が高いことから、柄鏡式墳丘では古い部類に属するものと考えられます。

この後円部に対して前方部の比高の比率などから、持田1号墳(計塚)と並行するか、やや遅れた時期に造営されたものと考えられます。

18号墳は台地の縁辺に立地していることから、明らかに「見下ろす」・「見せる」という意図が働いていることが分かります。

眺望

18号墳付近から小丸川方面を望む

 

39号墳(通称・大塚(おおつか))

大塚

川南古墳群の中で最大の古墳であり、墳長は113m、後円部径は64mで、段築は3段確認できます。

周濠が3方にめぐり、総長は126mと、最もその威容を誇る古墳です。

この39号墳の最大の特徴は、36・37・38号墳など、明らかに陪塚(ばいちょう)と思われる古墳が存在していることです。

また、40・41・42号墳も、39号墳に対してかなり従属的であることがうかがえます。

※「陪塚」:大きな古墳のそばにあたかもそれに従うようにつくられている小さい古墳のこと。

39号墳

後円部から見た39号墳。その大きさは圧巻です。

 

参考文献

宮崎県『宮崎県史叢書 宮崎県前方後円墳集成』1997年

川南町教育委員会『川南古墳群―第21・57号墳―』1984年

川南町教育委員会『上ノ原遺跡』1986年

 

※当町の文化財調査報告書は、 こちらのページ<外部リンク>からご覧いただけます。